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編集者になりきれなかった30男のお仕事不定期日報


by juunf_ex

要望

会社に提出した。編集に未練はある、が今のままでは、、、。
# by juunf_ex | 2009-01-27 02:07

WEB業界転職のススメ

web業界に身をおきながら、自分のブログはいっさい更新しない。
そんな矛盾だらけの、放置サイトにときどき顔を出してくださる、たぶん僕のことをなんとなく知る皆様、ごぶさたしております。

前回エントリーから半年、あいてしまっておりますが、なんとか無事にやっております。
気づけば月刊誌の編集部を飛び出してから、もうすぐ丸1年がたつのですね。この間、本来やるべき、こと以外の経験をたくさんしてしまった気がするのですが、これもベンチャーなら仕方がないことかなとも思えております。

というわけで、きっとこのサイトをチェックしてくださっている、編集の仕事が好きだけど、漠然とした業界の先行きへの不安みたいなものを抱えながら、日々会社で長時間労働にいそしむみなさんに少しでも有益な情報をお伝えしたいなと、いかんなと思ったわけで。この1年間で僕が感じた出版人が感じたweb業界への転職体験みたいなものをお伝えしたいと思う。

まず、確実にいえること。もしあなたに雑誌や書籍での編集スキルがあるなら、web業界で仕事をするのはたやすいことであるということ。業界に飛び込んで一番感じることは、大手から、なにから、とにかく自分たちでコンテンツを作ることをしない、できない、しようとしない。某なんとかhooにしても、何にしても、自社で制作費をかけて企画し、取材し、という発想はない。あるものを使い、そこにあろうことか、お金をつけようとする。そこでいう"あるもの”というのは、雑誌をはじめ出版メディアなどが持っているコンテンツ。流用したい、組み込むことばかりにやっきになっている。誰かがいっていたが、webページはつくるだけではお金は産まない。雑誌は出版されれば、情報という価値とリアルの物としての価値に、読者や企業はお金を払う。しかし、webは公開されただけでは、お金を一円も産まない。見られなければ存在しないのと同じ。そんなことを考えると、たしかに見えないものに先行してお金をかけることは、難しいことなのかもしれないが、とにかくタカリとも思える会社がなんと多い事か。それは出版のweb部門に身をおくから特に感じることなのかもしれないのだけれど。

例えば、このサイトは面白いな。そんな風に素直に読者として感じるサイトがどれだけあるだろう。周りの人に聞けばそれは、フイナムやハニカムと答える人もいるだろう。が、本来的にそれを上回る人材をかかえる大手出版社がwebにおいては、本の目次を毎月しこしことアップするだけなのだ。男性誌が次々に姿を消す(titleもきえちゃいましたもんね、、、)中で、出版も決して楽観などできるはずもないのに、webのコンテンツが本当に雑誌を駆逐するなんてことは、ないとおもえてならない。

たしかに速報性や動画表現など、二次元の紙ではおよばない領域をもつwebの可能性はかんじるものの、構造的にweb独自のマガジン、コンテンツは成立しえないのではないか。だからこそ、コンテンツを生み出す、発想できる者をいつもこの業界は必要としていると感じる。

ブログの本は売れている。誰もがメディアになりうるという意味で、ブログは僕らの学生時代にあったら、どんなにか自分の可能性を感じてしまうのだが、結局はたよりはマンパワーであって、そのソリューションを評価するのはどうも、違うように思えてしまう。今ベストなWEBサイト100を挙げると、90年代のように個人サイトの名前があがってこない。お金をかけて本気でつくっている企業サイトが生き残り、興味をもたれないその他おおぜいのダメサイトの山。そのタヨリの企業サイトも一部をのぞけばECサイトや地図やニュース系など実用系、企画力を感じることは少ない。

web独特の知識やなにやらにしても、紙の複雑さやアプリケーション、さらには編集者としてのコピー能力さえあれば、ものの数週間で得とくできる類であると感じる。単に僕のいる職場だけなのであるが、デザインセンスのないものがデザインを手がけ、ライティング経験のないものが記事を書く、とにかくこのプロだなと感じることのできる人材のなんと乏しいことか。だましだましできてしまう、やってしまえる世界。そんな風に思えてならない。もちろんそうでないサイトも上にも挙げたがあるのだけれど、。

だから、臆する事なく飛び込むべきだと思える。写真の美しいサイト、そんなことがウリにできてしまうほど、未だにwebは発展途中で、編集者としてのスキルがどれほど求められているか、そこに入ればばわかるはずなのだ。
# by juunf_ex | 2008-03-25 01:45

社内デザイン部(web)

デザイナーがいないことが一番の問題なのである。
会社には社内デザイン部がある。手前味噌になるが、紙の出版側のデザイン部は出版社の社内デザイン部としては、その統一されたアートワークは随一ではないかと思う。チームごとに媒体を受け持ちながら、表紙、白の使い方、だれがみても落ち着いた誌面は、もちろん良い面(媒体の種類をこえて、統一されたイメージがある)、悪い面(迫力、押し出しにかける)はあるのだが、安心して、お願いすることができる。編集者は、要素をあげるだけで、情報の整理、ビジュアル化はその専門部署がその才能を発揮して、最良のものにしてくれる。

で、今のwebの部署はどうか。デザイナーはいない。性格にいえば、社員デザイナーはどの人間もデザインの心得がないといえる。実際社員デザイナーがあげたものを、一瞬見て、「これではクライアントからお金をもらえないから、別のデザイナーにかわってくれ」と、社員デザイなーよりも一枚二枚も上手な派遣デザイナーさんに頼んだこともあった。もちろんwebデザインはビジュアルの話だけではなく、多くの知識、プログラムの知識が関わってくることもわかる。が、デザインのセンスがないのは、僕らのような編集的な立場にとって、非常に負担がおおきくなる。4月からこの部署に異動して半年、いくつかのタイアップページの制作をうけもった。二度とかかわることがないと思った、撮影、取材、一連の段取りがやっぱりあった。ラフをかきあげ、制作部署にわたす。すると、「この見出しは何時ですか?」 は? ナノである。webの場合は出版でいうことろの、後割りが基本である。が、多忙を極める状況で、進行をさせるとき文字を含むすべてを渡す流れは、今の状況では難しい。しかし、我が社のデザイン部、デザイナーがいうのである。あるときは、ラフに要素のみをあげて、手渡した。ページデザインはそのままのざっくりした、ぱらぱらとしてデザインがあがってきた。webページとしての機能性もなければ、グラフィックとしての美しさもない。とにかく、編集者にはAD的なディレクションもふくめた提案がひつようなのである。ちょっとまてと、お前らの力量不足を補うために編集がいるのではない。とんかくデザインできる人間をいれてくれ。それだけで、どれだけ僕らの仕事が楽になるか。 
# by juunf_ex | 2007-09-27 02:04
その場所を去るために、机を掃除する。何度やっても僕はすがすがしい気持ちでこれをした事がない。決まって休日の朝、夜、だれもいなくなったオフィスから夜逃げのように今では不要となった資料やきっと手元にもっていてもひらくことのない本を仕分けたりしてる。僕の、少なくともこの会社での編集者としての仕事は終わった。これからは、外部のカメラマンのスケジュールを押さえることもしなければ、校正のチェックをクライアントにまわすこともなくなるのだろうか、献本したり、取材したり、ラフ書いたり、そんな技術を発揮する場所はもう、この会社にはなくなってしまった。「今よりはラクになるんじゃない」偶然出会った社内カメラマンが僕に声をかける。そうだ、今がつらいから、他にまわるんですよ。仕事ができないんですよ。そんな意図はないのだけれど、誰もが僕にそう思っているように聞こえてくる。動けていなかった、こだわりも失ってしまった。人にあまく、自分にあまく、家庭をかえりみず、僕はいったい誰の、何のために、この会社に来たのだろう。前の会社、しかかりの著者本を放り投げて、元の会社に迷惑をかけて、著者に迷惑をかけて、恩師に負担をかけて、そこまでして、追い求めた場所も結局イヤなことから目を背けるように去っていく自分が醜くて仕方がない。だから、この会社に残る。再スタートをきるなら、このタイミング、この職種しかなかったのだ。編集者としての自分のスキルをいかしながら、web編集者として、変わってみたい。例えば3年後、月刊誌の編集として、毎月自分の時間をキリウリすることよりも、3年後、web編集のワークフローを学び、いかせるようになることが、プラスとなるのではと考えた。簡単なことではない。けど、今の自分のまま、たとえば、自分のコドモに会いたくはないと思った。いつも時間におわれながら、余裕のない顔でいる、そんな親の顔を子はどう思うだろう。いくらなんでも、それはかわいそうだし。
   この仕事を大好きだった。初めて取材にいったとき、就職活動中でリクルートスーツだった。はじめての雑誌社、担当のやさしいけど厳しい女性編集者、先輩女性ライター、みんな厳しく素人の僕にいろいろ教えてくれた。編プロ時代の先輩。いいかげんだけど、読者のことをいつも最優先だった。いつだって、忙しい自分が楽しくて仕方がなかった。今、目の前に座る女性編集者をあの頃の自分と重ね合わせる、自分の時間すべてを仕事に捧げても、合間に時間をつくって、どん欲に生きていた。もう、あんな情熱は失ってしまった。誰かと比較しても意味がない。でも、どうしても納得できなくなってしまった。
  明日からはもう、赤ペンはいらない。
# by juunf_ex | 2007-04-09 02:11

kouryo

自分でのぞんだ道ではあるが、僕の異動は周囲からは「左遷」のように映っているようだ。腫れ物のふれるかのように「juunfさーん、ききましたよ。あれ、自分の希望ですかぁ?  っならよかった。」てな具合だ。そう、4月の辞令、出世する人、新入社員、それとはまったく異質な存在が、ひとり、うーん、目立ってますね。そんな僕の異常行動と、日ごろの仕事っぷりからみて、僕は飛ばされたと思われたみだいだ。この辺がさすが、俺。抜擢とは思われない移動先と、さもありなんな俺の仕事できないっぷり。同情するなら、金が欲しいです。そりゃー、後悔がないかといわれれば、うそになります。でも、限界なんだから仕方なかったのです。残された8時間、がんばりましょう。まだ僕の編集人生は終わっていないのだから。
 飯島愛さんが引退されました。レギュラー番組があるとはいえ、引退宣言をするってあたりが、普段の強気なキャラクターにはない、本当はやめたくない、誰かにかまってほしい、さびしがりな彼女の心情を物語っているわけで。本当にやめたいなら、そっと身をひけばいい。自分を悲劇ヒロインにして、忘れないでほしいけど、やめたいですぅ。そんな気持ちを理解できてしまったり。
 いやいや前向きにいきましょう。まだまだ撮影も残っているわけだし。2ヶ月後奥付から自分の名が外されるところまで。
# by juunf_ex | 2007-04-06 16:08